2004年6月13日収録

今回はご覧の通りいつもと趣向違います。題して

ハイパーイナフラジオ感謝祭!温故知新盤スペシャル

GRAY MATTERの”TAKE IT BACK"を紹介したいなと前から思っていて
いっそのこと古いバンドばかり紹介したら面白いじゃないかなとこういう形になりました。
そして聴いて分かるようにDC産のバンドをかなり意図的に紹介です。
全部固めても良かったんだけど、DISCHORDのバンド全部聴いてるわけじゃないし
まだまだ後追い中なんですよね。って感じで全然僕ら詳しくないです。
ちなみに今、気になってるのはCIRCUS LUPUSやSMART WENT CRAZY,
IGNITIONあたりですかね。あとTHREEやMARGINAL MAN,SOULSIDE,
EMBRACE,MAKE UPなどは過去のラジオ(ボーナストラック含む)で
紹介したので外しました。MINOR THREATやFUGAZIやDAG NASTYなど
有名ところもまあいいかなと。今思うに、VOIDやSLANT6,BLUETIP,JAWBOX
も入れても面白かったかもですが、それはまたの機会にですね。
流れ的にちょっと違和感なARTICLES OF FAITH〜ALLOYはただ単に
僕が最近また再燃してまして、どうしても紹介したかっただけです。すんません。
あれもこれもって自分が悪いんですが紹介するバンド増えちゃって
本当に今回はレビュー苦労しました。って感じでこういったラジオはもうしばらく
ないかな?また暇でしょうがない時こう言った趣向のラジオやってみようかと
思う今日この頃。意図的に喋り短くしましたが結構長尺になっちゃってます、はい。

ラジオを聞く

ラジオを聞くにはReal Playerが必要です。
アイコンをクリックしてダウンロードしてください。




Recommended Song
GOVERNMENT ISSUE/COMPLETE HISTORY VOLUME ONE
(DR.STRANGE RECORDS)
1980年から89年まで活動。85年までの音源集でそれ以後の音源はVOL.2で網羅されてます。DESOTOを率いJAWBOX,BURNING AIRLINESなどの活動でも有名なJ.ROBBINSがベースとして在籍した後期の音源もエモーショナルなハードコアサウンドで物凄く良いのですが、やっぱ初期のざらついたアングリーハードコアナンバーが個人的にツボでして、今回はこちらを紹介。ごつい外見を勝手に連想されるJOHN STABBの野太いボーカルが堪らん83年リリース「MAKE AN EFFORT」EP収録曲にはガツンと握りコブシで燃えまくり!ちょっとハードパンクっぽいアプローチで男気ムンムンでよろしいでおます。この時期MINOR THREATのBRAIN BAKERがギター弾いてます。そしてボーカルの唱法がややフラットになった1stアルバム「BOYCOTT STABB」は正にDCハードコアって趣きでこれまた最高なんだな〜。とふと疑問、コンプリート音源集なのに何故に81年リリースの「LEGLESS BULL」は収録されてないのかな〜?









過去のラジオが聴きたい方は↓へ

ハイパーイナフラジオ
保管倉庫
(Back Number Radio)




あの感動をもう一度
期間限定再放送ラジオは↓


今週のラジオ傑作選



リアルプレイヤーをダウンロードしたけど
ラジオが聴けないって方は↓へ


身の上相談室







































RITES OF SPRING/END ON END
(DISCHORD RECORDS)
1984年から86年まで活動。元FAITH,SKEWBALD,UNTOUCHABLESのEDDIE JANNEYに元DEADLINEのBRENDAN CANTYそしてGUY PICCIOTTO、MICHAEL FELLOWSの4人組。EMBRACEやDAG NASTYなど85年以降のREVOLUTION SUMMERな流れのバンドの一つ(結成はそれ以前だけど)。それまでのスピードを重視したDISCHORDの第一期のバンドから、新たなる展開に踏み出した感じでDISCHORDの中でも重要バンドでありますね。でも洗練されたって訳でなく、荒々しさやぶつけ所のない怒りはがっちり放出。そして感情に訴えるエモーショナル具合も顕著でメチャクチャヤバイです!スピードはそんなに速くないけど、前のめりな勢いにGUYの痛々しく叫びまくるボーカルが胸に刺さりまくり!ささくれ立ちながらもあくまでもメロディーを重視でこの融合具合はなかなか出せるもんじゃありません。解散後は全く同じメンバーでHAPPY GO LICKYをやってましたがこちらは結構実験的要素も含んでいた模様のようですね。ともかく至極の全19曲、絶対必聴盤であります!


GRAY MATTER/FOOD FOR THOUGHT+TAKE IT BACK
(DISCHORD RECORDS)
1983年から86年まで活動(途中一度解散してるみたい)。メンバーにはAGNOSTIC FRONTがカバーした”CRUCIFIED"でお馴染みIRON CROSSの2人が在籍ですが、もちろんハードOiなサウンドで無く、84年録音の1stアルバム「FOOD FOR THOUGHT」ではBUZZCOCKSの影響も伺えるパンキッシュなロックンロールサウンドを聴かせてくれます。同時期活動していた3(THREE)っぽい部分もありますが、それより85年録音の「TAKE IT BACK」EP収録曲がやば過ぎです!とても一緒のバンドとは思えないささくれ立ちながらも青臭いメロディー満開なサウンドにグッグッと来まくり。特に今回紹介する表題曲は若さゆえの勢い、ぶつけ所ない衝動が全面に出ており、この時期このメンバーだからこそ出せたサウンドじゃないでしょうか?狙って出せる音じゃないです。本当に声枯らして叫びまくるJEFFのボーカルには心えぐられまくりですね。ともかくこのEPだけでも買いも買い!再集結した86年リリースの「THOG」も悪くないけど、これに比べれればやっぱ色あせます。


SCREAM/STILL SCREAMING+THIS SIDE UP
(DISCHORD RECORDS)
1981年から90年まで活動。DCじゃなくヴァージニア出身。この手のバンドではかなり長寿バンドだったのではないでしょうか?上記のGOVERNMENT ISSUE同様ハードコアを経て、徐々にスピードを抑えエモーショナルサウンドに変遷していった彼らですが(って後期未聴だけど・・)、やっぱ82年リリースの1stアルバム「STILL SCREAMING」がカッコ良過ぎ!MINOR THREATと双璧な曲の良さ、そして7SECONDSを思わせるウォ〜ウォ〜コーラス。USハードコア特有の軽くキャッチーなナンバー目白押しで傑作も傑作!BAD BRAINSの影響大なレゲェナンバーも随所随所に飛び出すのにもニンマリでありますね。ちなみに1stは19曲収録ですが、曲もバリエーションに富んでおり全然飽きさせません。このCDには85年リリースの2ndアルバム「THIS SIDE UP」も収録でして、ハードコアテイストも残しながらも切々と歌い上げるボーカルに疾走する青臭げな曲満載でこちらも良い!BAD BRAINSのH.Rがプロデュースした前半もいいですが、個人的にはよりタイトな後半がツボ。


HOOVER/THE LURID TRAVERSAL OF ROUTE 7
(DISCHORD RECORDS)
1992年から94年まで活動。不協和音ギターに変拍子リズム、叫ぶボーカルが炸裂する1曲目からはその後のカオティックなバンドに影響を与えまくったのが伺われますね。特に400YEARS,SLEEPYTIME TRIO,初期ENGINE DOWNなどが頭をよぎりました。曲パターンとか400YEARSに本当にそっくりですね。中盤美しくもダークなイントロ曲以降、より音をミニマムに絞込みジワジワ行かせそうで行かせない展開の曲がこれまたスリリングでカッコ良い!ヒリヒリとざらついた音の感触がこれまた独特ですね〜。この時代にこの音をやっていたってのはかなり早過ぎたバンドと思います。メンバーのルックスも含めかなり知性を感じさせる彼らですが、その後はポストロック〜音響系のバンドへと枝分れしていったのにも納得。ちなみにメンバーが関わった(あるいは関わる)バンドはSEA TIGER,HIM,THE CROWNHATE RUIN,THE BOOM,JUNE OF 44,THE SORTS,ABILENE,REGULATOR WATTSなどなど。そこら辺には結構疎い感じですが、久々にJUNE OF 44でも聴いてみようと思う今日この頃。ともかく絶対必聴のバンドですよ!


SWIZ/NO PUNCHES PULLED
(JADE TREE)
1987年から90年まで活動。初代DAG NASTYボーカルであり、FURY,SWEETBELLY FREAKDOWNなどを経て現在はJESUS EATERで活動する黒人ボーカルSHAWN BROWNのボーカリゼイションがやっぱ強烈なSWIZ。ギターのJASON FARRELLはその後BLUETIP〜RETISONIC,そしてベースのDAVEもBLUETIP在籍でありました。そんな彼らの全音源集が今作で全29曲入り。H.R,IAN MACKAYE,HENRY ROLLINS,JOHN STABBなどから影響を受けたSHAWNの叫びながらも歌う力強い唱法に、BLACK FLAGを想起させる武骨でゴリゴリなサウンドが絡み、腹にドスンと来る事請合い!BLUETIPでもJASONのロッキンギターは大活躍でありますが、ここで聴けるのそれはよりハードロックアプローチでザクザク切りつけまくり。解散後しばらく時間置いて全く同じメンバーでSWEETBELLY FREAKDOWNを結成し来日も果たしましたが残念ながら僕は観に行ってません。直前まで岩佐君と迷っていたんだけどな・・。あっ、DAMNEDとFURYの曲もやってます。

ONE LAST WISH/1986
(DISCHORD RECORDS)
上記で紹介したRITES OF SPRING解散後、GUY,BRENDAN,EDDIEに元SOA,FAITH,EMBRACEのMICHAEL HAMPTONを加えた4人で86年に結成されたバンドがこちら。タイトルから分かるとおり、活動期間は86年のみでそれも半年間だけ。しかし、その6ヶ月でこのバンドもの凄い楽曲を産み落として行きました。RITES OF SPRINGのささくれ立った切れ具合も残しながらももっと肩の力抜けてる感じですね。そして初期FUGAZIに近い硬質な一面も見せつつ、FUEL,DAG NASTY,初期DOWN BY LAWなどを連想させる青臭いテイストもありで本当にええ曲揃いの全12曲。やっぱGUYの荒々しい息遣いが聴こえてくるボーカルが堪らなくカッコ良いです!解散後はGUYとBRENDANはIAN MACKAYEと御存知FUGAZIを動かしていくわけですが、この半年の活動のみの終わったこのバンドもREVOLUTION SUMMER以後の流れを感じさせる素晴らしいバンドなんで是非是非聴いて何かが生まれつつある息吹を感じ取ってくださいな!


THE NATION OF ULYSSES/THE EMBASSY TAPES
(DISCHORD RECORDS)
1988年から92年まで活動。現在はMAKE UPで活動するIAN SVENONIUS,STEVE GAMBOA,JAMES CANTYを含む5人組。ってこの音源は92年にEMBASSYという彼らのたまり場的スタジオ(?)で録音されたものでして、この時期は4人ですね。本当だったら1stアルバム「「13-POINT PROGRAM TO DESTROY AMERICA」を紹介したかったんですが何処にも見当たらない・・。しかし、この4トラックのテープで録音された音源はライブ一発録りな勢いで敢行されたと思いますが、RAWで原始的な音塊がとてつもなくパンクであります。そして咆哮するIANのボーカルも強烈。即興的な部分もあってもうもう音がウネリまくり!解散後、結成したゴスペルYEH-YEHパンクMAKE UPもグラマラスでこれまたカッコ良いです。MAKE UPは確かFUGAZIと共に来日しましたよね?ライブ行かんかったの今更ながら激後悔。ちなみにボーカルIANは僕は未聴ですがWEIRD WAR(SCENE CREAMERS)ってバンドもやってるよう。そしてJAMESはFRENCH TOASTやってます。


ARTICLES OF FAITH/CORE
(BITZCORE)
このバンドはシカゴ拠点に1981年から85年まで活動。一般的には1stアルバムの「GIVE THANKS」の方が名盤の誉れ高いですね。でも僕はこの2枚の初期シングルを収録したこの編集盤の方が好み。確かにHUSKER DUのBOB MOULDがプロデュースでタイト且つアグレシッブに仕上がってた1stアルバムにはクオリティー敵いませんが、この前のめりな勢い満載の今作メチャクチャカッコ良い!弾きまくるギターに、軽く速くポップとUSハードコアの三拍子を兼ね備えたざらついたサウンド、緩急付けた展開と正においしい所取り!叫びながらメロディー追うVIC BONDIのボーカルも最高でありますね。時代としてはハードコアがうぶ声上げたばかりでその中をHUSKER DU,BAD BRAINS,MINOR THREAT,TOXIC REASONS,BIG BOYS,DIE KREUZENなどのバンドと親交を深めお互いに共鳴しあったそのサウンドは今日でも十分通用するもんであります。尚、ちょっと前に2枚に分けられたコンプリート盤リリースされたんでそちらを是非チェックしてみては如何でしょうか?


ALLOY/ST
(ENGINE RECORDINGS)
上記のARTICLES OF FAITHは中心メンバーVIC BONDIの大学進学の為85年に解散。そして彼が89年に博士号(!)を習得しボストンでJONES VERYを結成。そして91年にその時点のメンバーのままALLOYに変名。VIC以外のメンバーは元UNIFORM CHOICEのPATがギター、そしてリズム隊は元DAG NASTYのCOLINとROGER。今作は93年リリースの2ndアルバムでして、このアルバムではCOLINがDOWN BY LAWに加入した為、元CRO-MAGSのPETEがドラムを叩いてます。音の方は後期HUSKER DUやSUGAR、MOVING TARGETSなどを連想させるメランコリックな面を持ちつつ、合金の意味を持つバンド名にぴったりな硬質で知性的なロックサウンドであります。本人達も言ってますが、知性と音楽の融合を目指しているってのにも納得な佳曲揃いですね。そうそう、JONES VERYの一時期MOVING TARGETSのKEN CHAMBERSも参加してましたね、繋がってます!1st「ELIMINATE」は今作に比べよりハードでありますがそちらも傑作!3rdリリース後解散し、VICのソロは何枚か出てますが、最近はどうしてるんでしょうかね?