2月21日(土)

COLERA「PELA PAZ EM TODO MUNDO」
VA「SUB」

なんか最近ブラジルのハードコアバンドが面白いなーと思ったりしてまして、メチャクチャなスピードで飛ばしまくりながら軽くてどことなくポップな感じがツボなんでありますね。MUKEKA DI RATO,I SHOT CYRUS,DISCARGA,INFECT辺りなんですが、彼らがどんなバンドを聴いてこんな音やってるのかってちょっと興味津々でこの前大阪で買ったのがこのCOLERA。COLERAはサンパウロのバンドで結成は1979年。ギター&ボーカル、ベース、ドラムの3人編成でギターとドラムは兄弟だった模様。で僕が今回は買ったのは86年リリースの2ndアルバム。全14曲+ボーナスで4曲収録。これがやっぱポップで良いんですよ!お世辞にもうまいと言えないガチャガチャドタバタした演奏にポルトガル語の妙な語感の歌&コーラスが絡まるハードパンクワールドが素敵過ぎます。1stは未聴なんで何とも言えませんが延長線上の音じゃないでしょうか?だって、これ以下にもこれ以上にもならないような音だもん、あっ褒め言葉ね(笑)。牧歌的というか垢抜けないポップ感たっぷりでちょっとOiパンクテイストあるウォ〜ウォ〜コーラスも決まりまくり。トリオってことで音もシンプルながらザクザクながら時に泣きまくるギター、ビチビチうなるベースもいいね!ある意味スウェーデンのASTA KASKなどのトラディショナルパンクに近いもん感じます。時代的にもかぶってるし、この時代のブラジルはレーベル同士でトレードしていたのかフィンランドのバンドなんか人気あったようでそこら辺も関係あるのかな?(多分というかおそらくない!)で、そのCOLERAのボーカルREDSONが運営していたレーベルATAQUE FRONTALから出たオムニバスが「SUB」であります。こちらの方がリリース先で83年。収録はCOLERA,RATOS DE PORAO(RxDxPx),PSYKOZE,FOGO CRUZADOの4バンドで各6曲全24曲入り。80年代初頭にサンパウロにオープンしたレコード屋PUNK ROCK DISCOS(OLHO SECOのボーカルFABIOがオーナーか?)がブラジルのパンクハードコアを盛り上げていった模様ですが、その時代を切り取る好オムニバスじゃないでしょうか?その後メタルへとクロスオーバーしてくRxDxPxのここで聴ける曲はDCの初期ハードコアバンドの如くRAWでささくれ立っている音作りでDISCHORD名盤オムニバス「FLEX YOUR HEAD」に収録されていても何の違和感なし。この音源は極初期音源でMINOR THREAT,7 SECONDSに感化されてバンド始めたようですしね。彼らの1stも聴きたいな〜。PSYKOZE,FOGO CRUZADOも音質あんまり良くないけど、若さゆえの勢い大噴射な前のめりハードコアでこれまたカッコ良し。COLERAも2ndに比べハードコア度高いけど、やっぱ微妙にポップなんであります。ちなみにCOLERAのボーカル&ギターのREDSONとベースのVALはOLHO SECOのメンバーでもあるよう。こちらもファストコア〜パワーヴァイオレンスに繋がる土地狂った音作りでカッコええでっせー!当時のブラジルは今以上に政情不安定でよくこんなシーンがあったなと感慨ひとしお。そんなこんなで今後もブラジルの新旧含めたバンドが聴きたい感じですね。今回このレビュー書くに当たって、DOLL95年6月号をかなり参考にさせてもらいました。っていうかそのままか・・。興味ある方は古本屋で探してブラジルハードコア特集読んでけれ。


2月3日(火)

VA「THIS IS POP!」
URI GAGARN「DEMO CD-R」

またしても大阪遠征行って来ました。そしてまたしても大量音源買い。と言っても、まだ全然聴けてないので今回は先日行ったハックフィンライブの物販で買ったこのオムニバス。THE WARMのボーカルの方が運営されてるレーベルINSTANT TUNES RECORDSの第一弾リリースでして、THE WARMはもちろんNEMO,URI GAGARN,GNAWNOSE,2UP,金縛り,ORG,S IS FOR SOUNDを収録した全14曲入り。元PLUGベースさんも在籍のNEMOのインストナンバーで幕を開ける訳なんですが、本当に一筋縄で行かないバンドばかりで面白いですねー。では収録バンドの感想をば。NEMOはそのハックフィンでのライブを考えるとこのインストナンバーはどちらかと言うと異質でもう1曲入ってる激な雰囲気も漂わすナンバーがライブではメイン占めてた感じです。テンション高いライブで本当にカッコ良かったなー。ちなみにNEMOのギター&ボーカルのシモさんはJETLINERZのドラム叩いてるよう。THE WARMは男女3人組でドラム以外の2人はシンセを操り、DEVO,KRAFTWERKなどに影響受けたようなニューウェーブなバンドであります。オリジナリティーあってライブもカッコ良い。長崎のGNAWNOSEは約1分のショートナンバー2曲収録で奇天烈ぶっ壊れアヴァンギャルドポップって按配なサウンドがこれまたよろし過ぎ。個人的にはXBXRXを連想。S IS FOR SOUNDは長尺な8分弱な曲を収録でインプロぐいぐいな病んだサウンドはMELT-BANANA,BOREDOMS,GOD IS CO-PILOT辺りを想起。そのS IS FOR SOUNDメンバー内2人がやっているのが2UPで、奇妙な日本語詞とアヴァンギャルドながらポップさも兼ね備えた音が絡み合いグニョングニョンに腰砕け。ここら辺のバンドはやっぱNO NEW YORKなバンドの影響大な感じでしょうか?ORGはアコースティックギターな美しい音色に今にも消え入りそうな女性ボーカル、それに若干のノイズをコラージュした散文的サウンド。う〜ん、こう言った個性あるバンドばかりだと音を文章にするのって非常に難しいですね・・。気を持ち直して、先頃期間限定の再結成ライブを終えて再び解散した模様の金縛り。このバンドは調べてビックリ、バンド名からは全然想像してませんでしたがアメリカ、オランダ出身の外人3人組のバンドなんでありますねー。DCチックに硬質に展開でかっこいいです、ライブ観たかった。そしてそのハックフィンライブで僕が一番やられたURI GAGARN!ギター&ボーカルに女の子シンセ&ベース、そして外人ドラムの3人組。違うかもしれないけど、この外人さん金縛りのメンバーでもあるのかな?音の方はTHREE MILE PILOT,PINBACK辺りを連想させるインディーロックなサウンドが美しい!そして美しいだけじゃなく変拍子を多用したインテンスな曲もあって、ライブはノリノリにさせながらも涙しっとりと。ボーカルの雰囲気かくるりもちょっと連想。って感じでURI GAGARNに興味を持った方はDEMO CD-Rも是非是非&ライブ必見なんでありますよん。そして3月にはURI GAGARN、NEMOはアルバムリリースされるようでこれまた楽しみ過ぎでありますね!


1月9日(金)

BEIRUT5「A MACHINIC EXODUS」


2004年一発目のNOW LISTENINGは大阪のBEIRUT5の初のフルレングスアルバム。リリースがかなり遅れて昨年暮れにようやくリリースされた一品であります。待ったかいあった、いやそれ以上の改心の出来でもうもう何度も数え切れん位リピートしっ放し。BERYNECKとのSPLIT音源もかなり良かったですがずばり全然越えちゃってます。全10曲収録で初っ端のスペイシィーなイントロから2曲目のザクザクジャンクギターが入った瞬間から終盤まで踊りまくり、ノリまくり!キーボードの音色もライブ以上に全面に出て絶妙なアンサンブルをなしてますね。ボーカルShigeruさんのハイトーンな歌声に硬質ギター(いちいちリフがカッコ良い!)、高揚感を煽りまくるズシズシ重いベース、そして手数多いドラム、本当に癖になっちゃいます。途中音響アプローチのイントロやラストにはハウス、テクノな曲もあるってこともあるけど、全然飽きさせないむしろエンドレスで聴きたくなる位の至極のアルバムでありますね。まだ聴きだして間もないのに昨年のベスト10にも余裕のランクインでありました。本当にねこのアルバムこのバンドとてつもないことやってますよ!で、初回限定みたいな形でビデオも付いてきたんですが、これまた最高なんであります。”END OF VIOLENCE""BOY DIVISION"の2曲収録で前者はNHKのデジスタにエントリーされても良いくらいの(言い過ぎ?)アニメを駆使した映像でこれまた何度も何度も見入ってます。こう言った映像もいいけどやっぱライブ観たいですね!今まで2回彼らのライブ観てるんですが、初めて観たのはRAH BRASの来日公演。メンバー全員眼鏡をかけかなりオタクチックなルックスしてるなーと思った矢先壮絶なジャンクワールド展開で痺れまくりでありましたね。ちなみにあとで聞いたところによるとあの眼鏡は意図的に狙ったってことで普段のライブは眼鏡全然してないんですがね(笑)。そして、2回目観たのはFLASH LIGHT EXPERIENCEと共に出たBERYNECK企画ライブ。キーボードはヘルプの人に代わっていたけど、これまた前回同様カッコ良かったですね。そしてこのアルバム聴いて辛抱堪らんって感じで、2月1日の大阪アメリカ村PIPE69のライブに参戦することを決意した次第であります。うひょー、楽しみ。なんせこれまた最高なAMOK,FLASH LIGHT EXPERIENCEと共演ですからこりゃ観に行かんわけにいかないでしょう。本当だったらEVOMOMも出る予定だったんだけど、う〜ん解散残念過ぎ。ちなみにAMOK,FLASH LIGHT EXPERIENCEはこのアルバム同様梅田の素敵なレコード屋IGNITIONル真野さん運営のCHレコードからのリリースでありますよ。これまた大阪の大好きなバンドMORGUE SIDE CINEMAもリリース控えてるしCHレコードやばいです。まあまあ、とにもかくにも関西のバンドにずっぽりはまってる今日この頃であります。



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