ハードコア学科 第一回講義

80年代アメリカンハードコア基礎編




講師 ハードコア界の重鎮 岡倉大吉


おまえらようこそハードコア学科へ。わしは学長と違ってスパルタ方式で教えるからの。覚悟しとけ!嫌なら教室から出てけ!

最近巷で、バンダナスラッシュだの、ストレイトエッジのオルードスクールリヴァイバルだのがもてはやされておる。
別にそれが悪いこととは思わんが、80年代のUSハードコアをろくに知りもしないガキがファッションだけ追っておるのは許せん。
で、今回は復習も含めて80年代のアメリカンハードコアの基礎編じゃ!代表的なバンドをわしの好みで紹介する。文句あるもの前にでぇ〜!よし、おらんな。


BLACK FLAG/DAMAGED
(SST)1981
もう基本中の基本だな。これを聴いて何も思わない奴は、田舎に帰って両親と農業でもやてったほうがいい。この時代のアメリカのハードコアバンドは、速くて軽いのが主流だったが、こいつらは重い重い。ハンマーで頭を殴りつけられるようなサウンド。特に「RISE ABOVE」「SIX PACK」はマイバイブルじゃ。初期の曲を集めた「THE FIRST FOUR YEARS」も今すぐ買って聴け!基本的にグッレグ・ジン先輩が曲を書いてるで、ヴォーカルがヘンリー・ロリンズじゃなくとも同レベルのテンションを保っておる。イギリスはディスチャージ、アメリカはブラックフラッグじゃ!わかったか!!返事せい!!
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BAD BRAINS/ROCK FOR LIGHTS
(SST)1983
ブレインズは、「I AGAINST I」までだ。それ以降はいまひとつだ。今は再々結成(回数不明)してSOUL BRAINSとなったの。HRは宗教がかった発言連発で、目が点って感じだな。その昔Targetのビデオでブレインズを見たが、その映像は凄まじかったぞ。暴徒と化した観客。何かに憑かれたように動き叫ぶHR。黙々と演奏するメンバー。これぞハードコア!!このアルバムもそうだが、ブレインズのハードコアナンバーは独特のエナジーがあり、その後のフォローたちの追随を許さない域に達しておる。こら!そこ!!今寝てなかったか?寝てない?!まぁいい。次寝たら殺すぞ!
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GERMS/GI

(SLASH)1979
まさにパンク!LAのバンド。破滅的なヴォーカル ダービー・クラッシュその人そのものがこのバンドだ。日本では昔から過小評価されているの許せんな。荒い演奏、ささくれだったヴォーカル。まさにRAW SOUND!!ダービーの性格ゆえ、ドラッグの故意的な多量使用による自殺で幕を閉じたんだぞ!うわぁー!その後のハードコアバンドへの影響は大きかったそんなバンドじゃっ!なんか地味なサウンドをイメージすると思うが、一度聴いてくれ。おしっこ漏らすぞ。

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CIRCLE JERKS/GROUP SEX&WILD IN THE STREETS

(FRONTIER)1981
ブラック・フラッグ初代ヴォーカル キース・モリスが結成したバンドじゃ。若干初期ブラック・フラッグに通じるものがあるが、もっと軽くて速いぞ。元祖スケートパンクって感じだな。このCDは、1in2だが、わしの好みでいくと1stの「GROUP SEX」がつぼ入りまくりじゃ。スカスカでどこかポップ。まさに、アメリカンハードコアって感じのバンドだ。これがあったら何杯でも飯が食べれるぞ!うぃっす
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VA/THE YEAR IN SEVEN INCHES

(DISCORD)1980〜1981
本来だとMINOR THREATを紹介するつもりだったが、今手もとにないもんでな。許せ!ま、しかし、これも素晴らしい内容だぞ。初期DISCORD魂炸裂!ワシントンハードコアの心意気じゃ!収録バンドは、TEEN IDLES,S.O.A,MINOR THREAT,GOVERMENT ISSUE,YOUTH BRIGADE。どうだこのメンツ!一様、MINOR THREAT、TEEN IDLESは、FUGAZIのイアン・マッケイ在籍。S.O.Aは、ブラック・フラッグのヘンリー・ロリンズ在籍。音は悪いが若さゆえの暴走ぶりが今でも熱い。で、ここからストレイトエッジが始まったのだ。合唱。

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MDC/MILLIONS OF DEAD COPS

(R RADICAL)1982
アメリカでは当時珍しいかなりのポリティカル度発揮のMDCの名盤1stじゃ。なんかアメリカの田舎のおやじどもがハードコアやってるイメージがあるな。ルックスからか?音はドラマチックな展開に乾いたヴォーカル、圧倒的威圧感。素晴らしいの一言。ブルース、カントリー風味も少々まぶしてあるな。しかし、活動の後期になるにしたがって切れが悪くなっていったのは残念だ。名曲「JOHN WAYNE WAS A NAZI]収録。歌詞最高。皮肉たっぷりじゃ。

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7 SECONDS/OLD SCHOOL

(CARGO MUSIC)1985
7SECONDSって言うと「THE CREW」「WALK TOGETHER、ROCK TOGETHER」が上げられるけど、今日はこれじゃ!確かにそれらも素晴らしい。が、パンク度、音質、ポップさ、でいくとこれをあげたい。「BLAST FROM THE PAST」セッション時のデモだと思うぞ。アルバムと若干アレンジ、歌詞が違うのが興味深いの。SECONDSの魅力は、シンガアロング出来るポップな歌じゃろな。ケヴィン・セカンズの歌唱力の負うとこが多いぞ。またな、初期のシングルはよりパンクで、Oiっぽいところがあっておもしろいぞ。こら!どこいく!トイレ?そこでせい!!
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ADOLESCENTS/ST

(FRONTIER)1981
オレンジカウンティーのバンド。なんかGERMSに通じるバンドだ。ハードコア的音を初めてやったMIDDLE CLASSのメンバーがプロデュースしたって言うのもポイント高いな。ポップで、荒くて、若気の至り的やけっぱち。どれも言うとこなしじゃ。ハードコアとパンクの中間的な音じゃな。学校のはみ出し物が贈るアンチテーゼてかっ。そのサウンドは、きっとお前らのハートを打ち抜くぞ!!

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POISON IDEA/THE BEST OF POISON IDEA

(TAANG!)1981〜1998
これは、名作シングル「PICK YOUR KING」、「KING OF PUNK」「RECORD COLLECTORS」あとシングル一枚を含む編集版じゃ。お母さん大喜びのお得盤。POISON IDEAの魅力は、ヴォーカルジェリー・Aの男気あふれる声とピッグ・チャンピオンの厚いギターだな。何度聴いてもしびれるぞ。後期は、ロックンロール色が強くなっていったが、それがまたかっこよかったぞ。来日のうわさが何度もあったが、実現しなくて今でも枕を濡らしておる。そこ!なにがおかしい!!

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POISON IDEA/THE EARLY YEARS

(BITZ CORE)1981〜1984
もう一枚POISON親分だ。これは、1981年のデモと1984年のライブと思うぞ。レーベルは80年代の良質USハードコアを再発、発掘するドイツのBITZ CORE。一曲目に脳天をやられたぞ。「ANARCHY IN U.K.」のイントロから始まり。一気にスピードアップ。こんな曲こいつらしか出来んぞ。ライブも初期の名曲連発で部屋の中がサークルピットと化したわ。うぎゃぁー!!POISON IDEA解散後、ギターのピッグ・チャンピオンがMDCのヴォーカルと結成したSUBMISSIVESもものごっつうカッコええぞ!絶対聴け!もしくは死ね!!

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最近は昔のパンクの編集盤、ディスコグラフィーの発売が活発やで、お前らも80年代の本物のハードコアを聴きあされ!!
彼らがいたからこそ、今のかっこええバンドが存在するんだぞ!何回言わせるのや!!あほ!

あと、学長も言ったと思うが、DOLLのパンク天国シリーズは当大学の教科書とするぞ。嫁を質に入れてでも手に入れろ!これ命令。
次回は、今のバンダナスラッシュに影響を与えたもっと速いバンドを採りあげたいと思う。             
                                                                          以上解散