ハードコア学科 第三回講義

講師 ハードコア界の重鎮 岡倉大吉


よう、久しぶりだ!今回は前回の講義の予定を無視して「ヨーロッパ特集」だ!わしが大学行っていた時代、イギリスではハードコアが非常に盛りあっがておった。UKルネッサンスとか言ってな。ナパームデスなんか、メジャー流通の音楽雑誌の表紙を飾っておったな。わしもその時代は、イギリスにべったりだったな。まあ、ハードコアにのめりこんだきっかけがディスチャージだったしな。だが、ブームというのは怖くて流行も廃れるのが早い。わしもマイナースレット、ゴリラビスケッツ、ライフセンテンスを聴いてしまって、それからアメリカのバンドばかリ聴くようになったの。
今回の講義は、その当時80年代後半から90年代初頭のイギリスのバンドを中心とする。それから、80年代のヨーロッパのバンドもいくつか紹介しよう。
よし、今回も気合を入れていくぞ!よし、いい返事だ!

VA/NORTH AYLANTIC NOISE ATTACK

(MANIC EARS)

このアルバムこそ、UKハードコアルネッサンスを物語るアルバムだ!ラインナップは、ナパームデス、E.N.T、ヘレシーと凄いメンツが揃っておる。ボーナスとしてセプチック・デスなどアメリカのバンドが6バンド収録されておる12インチがついておるぞ。ちなみにイギリス勢は、10バンドだ。本当にこの頃のバンドは個性があり、強力だな。JAILCELL RECIPESがわしのお気に入りだ。
CHAOS UK/THE CHIPPING SODBURY BONFIRE TAPES

(WEASEL RECORDS)

カオスUKの初期のノイジーなハードコアもわしの大好物だが、あえてこのアルバムだ。裏ジャケのメンバー写真を見ればこのアルバムのかっこよさが解るってもんだ。人を小ばかにしたようなパンクソング連発。かっこよいぞ!10年位前カオスUKが来日したとき、名古屋のパルコで奴らに出くわした。わしがJUDGEのTシャツを着ておったからか、にらまれた思い出があるの・・・。
えっ?メンバーの一人がわしに似ておる?気のせいだろ!わしのほうがいい男だ!                  
RIPCORD/MORE SONGS ABOUT

(RAGING RECORDS)

88年に出たシングル、アルバム、デモを収録した編集盤じゃ。それ以前の音源を収録した編集盤も出ておる。でも、やっぱりこの頃のリップコードが一番かっこよいな。こいつらのサウンドは、ずばりクラストとUSハードコアの融合だ!巧みなテンポチェンジを多用して飽きさせない。ボストンハードコア、SIEGEとか聴きまくっておたんだろな〜。SSDのカバー「BOLLING POINT」収録だぁ!うっぎゃぁ〜!!
INTENSE DEGREE/WAR IN MY HEAD

(EARACHE)

こいつらもアメリカンハードコアの影響が伺えるサウンド。メンバーのルックス、格好もクラストと一線を画しており、どこかコミカルな感じだ。速い速い。でもナパームデスとかのグラインドの速さでなく、軽くてスコーンと抜けておるぞ。スピードを溜め込んで一気に加速ってかんじかな。STOP&GOな曲連発で、まさにアメリカンハードコア的だ。POP風味も利いておるぞ。
EXTREME NOISE TERROR/A HOLOCAUST IN YOUR HEAD

(HEAD ERUPTION)

ディスチャージにスカンジナビア、日本のハードコアを足したような音。もちろんディスチャージより速くノイズィーだ。また、ツインボーカルで曲にメリハリをつけておるぞ。わしが知人にこれを聴かせたら「さかりのついた犬が叫んでるみたい」といわれたの。まさにそんな感じだ!わしが初めて聴いたこいつらの音源は、FILTHKICKとのスピリットだったが、あれは音が悪くがっかりしたの。そのあと、これと「RADIOACTIVE」で脳天を撃ち抜かれたな。やれば出来るじゃんと感心したぞ!その後、当初の信念はどこに置き忘れたかグラインドバンドに変貌した・・・。(ゆっくり肩を落とす)
DISRUPT/UNREST

(RELAPSE)

これはアメリカの東海岸のバンドだが、もろNOISE TERRORなんで紹介する。ボーカルももちろん二人だ。若干、本家より軽いかな。まあ、味噌煮込みうどんにおける山本屋本店と総本家のようなもんと思ってくれ。アメリカでは突然変異的にこんなバンドが出てくるな。CRUCIFIX,FINAL CONFLICT,NAUSEAそのあたりじゃな。世界中が互いに影響を与えているということだ。うん、うん、いいことだ!日本帝国ばんざ〜い!何だ!?その悲しい目は?!             
ELECTRO HIPPIES/THE ONLY GOOD PUNK・・・

(PEACEVILLE)

速い速い!10年早かったファストコアバンド。短い曲は1秒もないな。そして、とことん重い曲や冗談っぽいポップな曲もあり、ヴァラエティーに富んでいるぞ。このアルバムも良いがやっぱり「PLAY FAST OR DIE」だな。それに収録の「AM I PUNK YET」は強力だぞ。スラッシィーなハードコアナンバーにパンクスをおちょくった歌詞が乗っかり痛快じゃ。DR&THE CRIPPENSもそんなナンバーばかり歌っておったな。こいつらもおすすめじゃ!
CHAOTIC DISCHORD/THE GREATEST FUCKIN`HITS

(ANAGRAM RECORDS)

CHAOS UK、DISORDERと一緒位の時期から活動しているバンドだ。これは、5枚のアルバムからの曲で構成されているベストじゃ。こいつらは困ったもんで、まさにいろんな対象にFUCKOFFを吐きかけ、その対象はハードコアバンドにも及びいろんなバンドをFUCKOFFリストに載せておる。まあ嫌われもんじゃ。音は軽くてスカスカそしてあほあほボーカルが「FUCK OFF」を連発!でも、すべてを含めてパンクっぽく、わしは大好きじゃ!文句あるか!!よしみんな言い子じゃ!               
HERESY/VOICE OF FEAR

(LOST&FOUND)

このアルバムは二枚組みからなるコンプリート盤だ。HERESY抜きにしてイギリスは語れんだろ!?ボストンハードコア、SIEGE,LARMとかの影響だろか、グラインドの重い速さじゃなく、抜けたサウンドだ。その後の影響力は絶大で、現在のバンダナスラッシュバンドのリスペクトを受けておる。ベースのカルブはレーベル「IN YOUR FACE」を主催し、日本のROSE ROSEとかのアルバムを出しておったの。そして、一緒にヨーロッパツアーを行ったいい奴じゃ。HERESY解散後、FORCE FED、MEATFLY、CAN‘T DECIDEなどのバンドを作ったがパッとせず消えていった。いまは、どうしているのかいの?
THE STUPIDS/PERUVIAN VACATION

(C.O.R GURT)

これは名盤だぞ!軽くて速い速い!当時のイギリスからこんなバンドが出てきたのは奇跡じゃないか!?ドラムがボーカルをとり、またメロディックに歌い上げるのだ!アメリカンハードコアの影響大だな。スピードで言ったら初期DRIと競るんじゃないだろか。その後、次のアルバムでは、現状維持だったが、その後に売れ線狙いすぎてどっか行っちゃったの〜。惜しいバンドを失った、その一言だ!涙が出てる?あくびしただけだ!
RAW POWER/SCREAMS FROM THE GUTTER AFTER YOUR BRAIN

(RHYTHM VICAR)

イタリアのバンド。ドラマチックな曲展開で燃える燃える。適度な速さで、ちょっとメタルも入っているが、かっこいいぞ!うわずったボーカルが緊迫感を高めている。昔のスケートパンクといった感じだな。
                  RAW POWERのホームページへ
NEGAZIONE/EARLY DAYS

(WE BITE)

イタリアのハードコアゴッドの登場だ!テンポチェンジを多用し、RAWで切れている。このアルバムは初期のシングルを集めたものだ。イタリア語が新鮮でインパクトを与えている。とりあえず、80年代のヨーロッパハードコアを知りたかったらこれを聴け!
HHH/COMPLETE DISCOGRAPHY1985-1993

(RATBONE)

スペインの暴れん坊将軍。このアルバムは、二枚組みでほとんどの曲を網羅しておる。単調だがスピードはいの一番!スペイン語で歌われていての、なかなかだしが効いておるな。また、アメリカ、イギリスのハードコアとはまた違った独特のメロディーを奏でておる。
B.G.K/A DUTCH FEAST

(ALTERNATIVE TENNTACLES)

オランダのバンドだ。これも、RAWでで、ドラマチックな展開だな。RAW POWERと共通するスモンがあるな。一曲目の素晴らしいことは、わしの口からはとてもとても。二枚のアルバムとシングルを収めた編集盤。
LARM/ONE LAW FOR THEM,ANOTHER LAW FOR US


もろ、ブートレグだな。滅茶苦茶音悪いぞ。デモとライブ音源を収録した編集盤。全74曲入っておるぞ。オランダ出身のこのバンドは、80年代のヨーロピアンハードコアの金字塔だ!カオティックな感じはこのアルバムでも十分伝わってくる。この時代としては、無茶苦茶速いぞ。このアルバムより「COMPLETECOMPAIGNFORMUSICALDESTRUCTION」を聴くべしだ。後にメンバーはSEEIN REDを結成し、このバンドはLARMとタイプが違うがかっこよいぞ!
                  LARMのホームページへ
                  SEEIN`REDのホームページへ
MOB 47/GARANTERAT MANGEL

(DISTORTION)

スウェーデンのバンドだ。ANTI CIMEXなどディスチャージ的サウンドが当時のスウェーデンでは、主流だった。そんななか、こいつらはまさにファストスラッシュといった感じの音を連発しておった。バンダナ関連の子達にぜひとも聴いて欲しいアルバムだ。卒倒するぞ!なお、このアルバムにはMOB47のメンバーのバンドPROTES BENGTも収録じゃ!こちらもRAWでかっこよいぞ!
SUBTERRANEAN KIDS/85-88 THE HARDCORE YEARS

(TRAILLA RECORDS)

スペインのバンドだ。HERESYを軽くしたようなサウンドじゃな。スペイン語でまくし立てるボーカルも魅力だ!

よし、以上だ。わしもだいぶ疲れたのでここまでとする。

次回こそ、ストレイトエッジを取り上げようかな?!まあ、当てにせんと待っておれ!以上、散れ!