ポストハードコア学科 第二回講義

講師 イアン・マッキンリー


どうも。なんかめんどくさいな・・・。まあ始めますか。
前回は基本的な有名バンドを紹介したけど、今回はあまり知名度がないバンドを中心とします。って言っても、その界隈に強い人なら知っているバンドもありますけどね。
まあ、僕が好きなバンドを選んだので、結構バラエティーに富んだ内容です。
それじゃ、バンドも多いことだし行きますか・・・。ふぅー。
AINA/ST
(BCORE)

スペインはバルセルナの4人組のバンドですね。これが2枚目のアルバムとなると思うんですけど。1枚目はまあまあかなって感じだったんですけど、これはずばり凄いの一言です。メロディーは派手さはないんだけど、ボディーブローのごとく効いてきます。大人のエモと言うんでしょうか。もう、じわじわ来ますね。こんなサウンド、かなり色んな音を聴いていないと出せないでしょう?!スターマーケットとか好きな生徒達にお薦めだね。

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BOYS LIFE/ST
(CRANK)1995

ポストハードコアがアメリカで注目され始めた時期のバンド。もう、これはやばいですね。ずばりこの一言。この後、出てきたバンドへの影響力を見れば一目瞭然です。静から動へのドラマティックな展開。時に叫び、切々と歌い上げるボーカル。そして、このバンドの一番の魅力は、ギターの不協和音です!ひりひりきますね。案外、歌が入る部分よりインスト部分ほうがこのバンドは面白いかもしれないね。もう、本当にこれこそポストハードコアって感じですね。現在メンバーはFAREWELL BENDで活躍中。

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THE MOST SECRET METHOD/GET LOVELY
(SLOWDIME)1998

まじにやばいよ、生徒達!ワシントンの3人組の繰り出すこのサウンドは。1曲目の圧倒的グルーヴ感のあるサウンドにやられないのなら、人間辞めたほうがいいよ。本当に。のびやかで歌心のあるボーカルは最大の聴き所です。曲も躍動感があり、次々に繰り出させるそのサウンドは君たちのハートを射止めること必至だね。カウパーズ、ナートのメンバーがお気に入りなのも納得の出来!そりゃ、J.ROBBINSも関わってる事だしね。

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FOUR HUNDRED YEARS/TRANSMIT FAILURE
(LOVITT)1998

女の子のベースを含む4人組。カオティック・ポストハードコア!マイゴッド!!やばい、やばい、中途半端なエモ好きなら、やけどすること必至!静かでエモーショナルな始まりから、ためてためて狂ったコーラス共々日の丸特攻隊!VA VIDEO「THE ACTUALITY OF THOUGHT」に収録のバンドの中でも一番かっこよかったしね。聞いた話によると、数年前ひっそりと来日したそうですね。ライブは文句なしの出来だったみたいです。あー、見たかったな!まじ、ささくれだっていますよ。

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HELLBENDER/CON LIMON
(RESERVOIR)

前評判が高かったこのアルバム。やっぱり凄かったな!もう、全盛期のJAWBREAKERのあの勢いを忘れられない、あなたたち!これを聴いて心を癒しましょうね。骨っぽく、男っぽい、そして切ない。このサウンドにやられないのは、どこのどいつだ!エモっていうかエモーショナルパンクだけど、これを聴いといて損はないね。もう、もう、本当に熱いからね。

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CHAMBERLAIN/FATE`S GOT A DRIVER
(DOGHOUSE)1996

ドッグハウスの中堅どころバンド。前身はSPLIT LIPです。SPLIT LIPはこのバンドより若干荒々しく、発展途上な感じが否めなっかたけどね。もう、本当に彼らの才能が、開花したのはこのアルバムですね。大陸的壮大さ、エモーショナルに歌い上げるボーカル、涙腺をゆるめる曲の展開。どれも唯一無比の出来です!心の汚れた部分を洗い流してくれるようです。この次のアルバムでは、早くも大人の貫禄を見せつけるアメリカンロックに変身。こちらも文句なくかっこよい作品ですが、エモキッズには少々つらい内容かな。まあ、僕DEL AMITRIも好きですからね。
MANAGRA/MODERN DAY REMEBERANCE
(ACTION REACTION)

ワークシャーの6人組。ボーカル2人います。それで、2人が叫びまくりのカオティックサウンド。BRAIDが興奮剤を飲み、アドレナリン噴射200%の状態で歌っていると思ってください。滅茶苦茶かっこよいねぇ〜。曲もいきなり叫ぶじゃなくて、エモーショナルな始まりから爆発するのでご安心を。このバンドは一度ライブを見てみたいですね。是非、是非。ニュースクール系のストレイトエッジ好きにも、店長自らお薦めします。
THE JAZZ JUNE/THEY LOVE THOSE WHO MAKE THE MUSIC
(WORKSHOP RECORDS)

初期プロミスリング好きにはこちらを!もう、まんまプロミスリングお約束のあの反復リフ連射。グッドメロディックエモな内容です。ちょっと、ゲットアップキッズ的なところもあるかな。とりあえず、曲がいいから聴いてあげて頂戴な。もう、切なくて、やりきれなくて。
GARDEN VARIETY/KNOCKING THE SKILL LEVEL
(CARGO RECORDS/HEADHUNTER)1995

おそらく、ニューヨークのバンドと思います。間違っていたらごめんな。ポストハードコアっていったらそうだけど、グランジっていったらそれもそうだって感じな音。って言うか、ポストハードコア、グランジって何って感じだけどね。まあ、良い音楽にジャンル分けは関係ないってことでね。とにもかくにも、このバンドは激渋!メロディアスでささくれだっています。例えるなら、初期FUELって言うのはどう?やっぱ、違いますか。
CALL IN THE AIR/JUST A MORNING THOUGHT
(OUTBACK ENTERTAINMENT)1998

切ない切ない・・・。なんか、一人でいたい時ってあるよね。そんなときにうってつけのアルバム。切々と歌い上げるボーカル。丁寧でやさしい曲作り。今のプロミスリングに通じるものがあるね。もう、本当に曲がいいから、こんなアルバムこそギターポップ好きな子に聴いてもらいたいって思う今日この頃です。
INSIDIOUS/MOON IN GUNE
(404 RECORDS)1999

この手のカオティックポストハードコアならお任せの404RECORDSからのリリース。悪いわけがないです。もう、激、激って感じで。FOUR HUNDRED YEARSに通じるものがありますが、もっと勢いがあって我を忘れて暴れたくなります。でもね、ちゃんとエモ的曲作りはしっかりしているので安心して聴けますね。もう、今回はお薦めばかりだから、聴いてよ!生徒達!!

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ROADSIDE MONUMENT/EIGHT HOURS AWAY FROM BEUNG A MAN
(TOOTH&NAIL)1997

TOOTH&NAILはほんとなんでもありです。メロからストレイトエッジ、そしてエモまで。1曲目しびれる。もう、本当に!叫ぶボーカル、ドラマティックかつカオティックな激情ナンバー。その後は、渋い渋いあっさりナンバーの目白押しです。個人的には1曲目の路線でいって欲しいのですが、年輪の違いでしょうか、その後の曲も心に染みわたります。MINERALとか好きな君たちにも太鼓判の内容です。

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PARK/SCENE 14
(PLAYING FIELD RECORDINGS)1998

プロミスリングの影響下にあるバンドの中ではピカイチのバンドです。ボーカルまんまです。もう曲がものすごくいいです。2曲目なんか、おしっこちびりそうな必殺ナンバーです。ここからがこのバンドの勝負どころでしょうね。曲は書けるのですから、どこまでオリジナリティーを出せるかですね。とりあえず、プロミスリングファンはBUY OR DIEってことで。

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GAMEFACE/EVERY LAST TIME
(REVELATION)1999

彼らは以前DR.STRANGEからアルバムを出していたんですが、REVELATIONに移って一皮むけました。前からいいメロディーを書くバンドだったんですが、ここに来て完全にものにしてます。ポストハードコアファンからはストレイト過ぎるって言われるかもしれませんが、もうこれを取り上げずにはいられません!まあ、良質なエモーショナルパンクなんですが、曲が際立っており涙なしには聴けないですよ。

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HOT WATER MUSIC/LIVE AT THE HARDBACK
(NO IDEA)1999

これも、パンクよりのバンドですが。男っぽい、熱いサウンドを繰り広げてくれます。ライブ盤なので、より一層です!昔のアルバムもかっこよいのですが、ベスト的内容のこのアルバムをあえて選びました。来日公演を思い出させる激熱湯ナンバーの洪水。泣きながら絶叫って感じですか?!でも、ポストハードコアファンにはいまいち受けが悪いみたいで、ライブは盛り上がりに欠けてちょっと残念でしたね。AVAIL,LETHERFACE好きな人にお薦め!って言うか、もう聴いているか・・・。

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PARIS,TEXAS/SO,YOU THINK IT`S HOT HERE?
(POLYVINYL!)1999

とぼけたボーカルが味を添えるポップなポストハードコアバンド。BRAIDのレーベルから。雰囲気としては初期プロミスリングなんですが、曲があっさりさっぱりでスルスル行けます。お代わりもう一杯って感じで。メンバーもデブ、めがね、チビってまんまモテナイくんのステレオタイプでいかにもです。
BOY SETS FIRE/IN CHRYSALIS
(INTIAL RECORDS)1998

ニュースクールストレイトエッジとポストハードコアのいいとこ取りバンド。ニュースクール系は僕の好みでないのであまりわからないけど、初期SWITCH STYLE的なところがありますな。熱くメタリックな曲、サビですかさず泣きが入る展開は文句なしにかっこよいですねぇ〜。ちなみにライブのときは客に背を向けて演奏するようです。なんだかわからんが、ポストハードコア的!
BROKEN HEARTS ARE BLUE/THE TRUTH ABOUT LOVE
(CAULFIELD)1996

バンド名、ジャケがすべてを物語る叙情派エモの傑作アルバム!録音状態は悪いですが、それを補うメロディーがあります。愛おしいあの子に振られた時には、このアルバムを胸に心置きなく泣きましょう。派手さはないので、物足りないって感じる人もいると思います。が、このアルバムの良さがわかった時、あなた達が一歩大人に近づいた証拠です。じっくり、じっくり熟成させましょう。
まあ、今回は僕も紳士的だったな。
もっと紹介したいアルバムもあるですけどね、またの機会に。次回は日本のこの系統のバンドでも取り上げようかなって思っています。

なにはともあれ、今日の授業はハッピーエンドってことで。